注文住宅の流れと期間を契約から完成までわかりやすく徹底まとめ

憧れの注文住宅を建てたいと思っても、まず何から手を付けて良いか分かりませんよね。

「ちょっと調べてみようかな」と思い始めてから完成・引き渡しまでの期間は、早い人で8ヶ月。

じっくり検討する方だと何年もかける人もいます。

まずここでは、注文住宅を建てる前の準備、ハウスメーカー・工務店選び、ローン、着工、引き渡しまでの注文住宅を建てるために必要な流れを分かりやすくご説明していきます。

 

注文住宅の購入と契約までの流れ

注文住宅をスムーズに進めるためにも事前に流れを知っておくことは非常に大切です。

時には同時進行で進めなければならないこともありますが、大まかにハウスメーカー・工務店と契約するまでの過程は11STEPあります。

プランニング~土地探し

まずはプランニング→ハウスメーカー・工務店選び→土地探しまでの流れ、スムーズに進めるためのポイントもいくつか紹介します。

1.プランニング・調査

まず注文住宅について、

  • 無料カタログを請求してみる
  • 実際に住宅展示場などに足を運んでみる

ということを行い、情報収集をします。

色々なハウスメーカーや工務店を比較してみて「こんな家がいいな」というイメージがついてくる期間です。

シンプルモダンな家、日本家屋の平屋、洋館のような家などの外観イメージをついてきたり、

「キッチンとお風呂の動線はスムーズにしたい」「リビングにシアターをつけたい」など色々な要望が出てくるので忘れずに書き留めておきましょう。

オススメPOINT

ハウスメーカーや工務店に提出する為に要望書を製作するのも良いでしょう。

  • リビングにはカウンターを付けたい
  • キッチンはIHがいい
  • 玄関には土間収納が欲しい
  • 階段下にも収納が欲しい

など自分の希望や理想を全部書き出し、整理してみると注文住宅の流れが見えてくるのでお勧めです。

この段階で、土地が決まっている場合は具体的な間取りをイメージすることができます。

しかし、土地が決まっていない場合は細かい間取りについては決める事が出来ません。

土地の形や場所によっても玄関の位置、駐車場の位置、斜線規制などあるため、まずは大まかに考えておくくらいが良いでしょう。

2.ハウスメーカー・工務店選び

注文住宅を建てる場合、まずハウスメーカー・地元工務店・設計事務所などが挙げられます。

てっとり早く色々な家が見られるという事で、ハウスメーカーが集結している住宅展示場に行くこともあるでしょう。

ですが、この方法はあまりお勧めできません。

何も知らないまま展示場に足を運び、営業さんがついた場合、大体1件につき1~2時間はかかります。

まず入口で住所・氏名・予算などのアンケートは必ず記入します。

そのあと、営業さんが話をすすめていくので、1日2~3件を周るのが限界でしょう。

オススメPOINT

貴重な休日を使って1日2~3件はちょっと時間が勿体ないので、まずはモデルハウスを見に行く前に事前にカタログなどで情報を収集しておきましょう。

【値段別のカタログ請求】

1,000万円台のカタログはこちら

2,000万円〜2,500万円未満のカタログはこちら

2,500万円〜3,000万円未満のカタログはこちら

3,000万円〜3,500万円未満のカタログはこちら

3,500万円〜4,000万円未満のカタログはこちら

4,000万円以上のカタログはこちら

また、最初に数社を比較し好みの会社をリストアップしましょう。

そのあと住宅展示場などに見学に行くのをお勧めします。

3.土地探し

注文住宅を建てる上で、一番時間をかけるといっても過言ではない土地探し。

希望の条件が見つかるまで数年かけたりする人も中にはいたりします。

折り込み広告などで売地を見つける事も出来ます。

ですが、自力で探すとなると大変な労力が必要になってきます。

もし希望するハウスメーカーや工務店が決まっていない場合は、不動産会社に相談して土地を探すことになるでしょう。

ハウスメーカーや工務店が不動産事業を行っている場合もあります。

ですので、ハウスメーカーや工務店に土地探しの段階から相談する事も可能です。

4.用途地域を確認しよう

実は土地には色々なルールが存在し、居住してよい土地、商業用地、工業地などに分けられています。

土地があればどこに住んでも良い訳ではありません。

例えば住居地に工場を建てたりすることが出来ない、逆に工場地帯に住宅や学校などを建ててはいけない…などが挙げられます。

住居地の中でも都市計画によって種類分けされています。

希望する土地がどの条件に当てはまるのかきちんとチェックしておきましょう。

用途地域 内容
第一種低層住居専用地域 低層階の住宅の為の地域で、小規模なお店程度なら建築可能なエリア
第二種低層住居専用地域 低層階の住宅の為の地域で、小中学校や小規模のお店なら建築可能なエリア
第一種中層住居専用地域 マンションやアパートのなど中高層住宅地域で、病院、大学、中規模の店舗は建築可能なエリア
第二種中高住居専用地域 マンション、アパート、図書館、病院、公衆浴場や、1500㎡以下の建物は建築可能なエリア
第一種住居地域 住宅の環境を守る地域で学校施設、3000㎡までの店舗、ホテル、旅館、ボーリング場、スケート場、ゴルフ練習場、自動車教習所などが建築可能なエリア
第二種住居地域 住宅の環境を守る地域で、大規模な店舗、学校、事務所、カラオケボックスが建築可能なエリア
準住居地域 沿道において自動車関連施設の立地と、調和された住宅環境を保護する地域
近隣商業地域 住居、日用品の買い物ができる地域。小規模工場も建築可能エリア
商業地域 銀行、映画館、飲食店、百貨店、住居、小規模工場が建築可能エリア
準工業地域 危険性、環境悪化の無いとされる大きい工場が建築可能なエリア
工業地域 どんな種類の工場でも建築可能なエリア。住宅・店舗も建築可能。
工業専用地域 工場以外が建てられないエリア

第一種低層住居専用地域は、大きな商業施設を建設することが出来ず、主に戸建ての住宅地エリアになります。

第二種住居地域になるとマンションやパチンコ店なども建築可能になります。

そのため、今は周りに何もなくても将来的に自分の家の前に大きなマンションやパチンコ店が建てられて日当たりが悪くなったり、騒音がひどかったり‥という可能性もあるという事を覚えておきましょう。

オススメPOINTO

自分の希望する土地、譲れない条件などを書き出してみると、相談に行ったときにスムーズに進みます。

近年は少子高齢化が進んでいるため土地が飽和状態になっています。

ですので、条件の良い土地がスムーズに見つかるケースが増えてきているのです。

それでも交通アクセス・学区域・治安・値段・利便性など全て納得のいく土地を見つけるのは時間が掛かります。

掘り出し物が出てくる場合もあるので不動産会社に希望の条件を伝えておきましょう。

良い情報が入ったときに連絡してもらえます。

土地が決まったら、間取りやプランを詰めていきますが、カタログで下調べをしていたハウスメーカーや工務店を数社リストアップし、同じ条件で見積もりを依頼します。

上記にある提案書を各社に提出して1番気に入った会社を選定しましょう。

この時に重要なのは、

  • 提案書をきちんと読んで間取りに反映してくれているか
  • こだわっているところを汲んでくれているか
  • 設備・構造はどんなものなのか

ということをチェックしましょう。

そして会社によって同じものでも標準設備だったり、オプション扱いだったりするので、見積もりの内訳もきちんと調べる必要があります。

地盤調査や手数料、保証サービスなどの諸経費が会社によって大きく差がでるところです。

複数の会社を見比べて費用を明確にしておきましょう。

注文住宅のローンの組み方と支払いの流れ

土地探しとハウスメーカー・工務店探しが平行で行われていく過程で、支払いに関しても同時進行していく必要があります。

自分がどれくらいの金額の注文住宅を建てることができるのか。

ここを把握しておくとスムーズに契約することができますよ。

ハウスメーカーや工務店に訪れると、最初の段階から金額の話になる事も少なくはなく、専門のローンアドバイザーが在籍している場合もあるので相談に載ってもらえます。

まず全体的にかかるかかる費用項目を見てみましょう。

土地代 新規購入する場合
本体工事費 建物代・建築費
別途工事費 外構工事
地盤改良工事
解体工事
諸費用 税金
登記費用
建築確認申請費用
水道引き込み代
手数料
保険料
カーテン、照明、エアコン
引っ越し代

以上のトータルが注文住宅を建てる際にかかる費用項目になります。

何千万円とする家の購入を一括購入できる場合は別ですが、ほとんどの場合は銀行からまとめて借金をしてハウスメーカーや工務店に支払います。

月々決まった金額を銀行に返済することを「住宅ローン」と呼びます。

銀行はお金を貸す場合、契約者がきちんと返済能力があるかどうかの審査を行います。

この審査は年収や総資産に基づいて行われます。

返済できる能力があると認められると数千万円の借金をする(ローンを組む)事ができるのです。

また土地代と建物代の支払いは別になりますが、まとめて同じローンとして支払うことも可能です。

ローンの組み方

銀行がお金を貸してくれるタイミングは建物が完成した後になるので、建物が出来上がるまでは住宅ローンは適当されません。

「さぁ、いざハウスメーカーや工務店と契約しよう!」

そうなった時にハウスメーカー・工務店へ支払う代金は一体どうなるのでしょうか?

そこで登場するのが「つなぎ融資」です。

つなぎ融資とは

ハウスメーカーや工務店と契約してから、建物が完成するまでにかかる費用を「住宅ローンとは別に」銀行から借りる事ができます。

この費用のことを「つなぎ融資」といい、住宅ローンとは別の融資となります。

住宅ローンは建物が実際に立っていないと組めないローンです。

よって、建築中の間はつなぎ融資を使って支払いをする必要があります。

建物が完成したあとは、住宅ローンに切り替えて支払いを続ける事ができます。

  • 契約から建物完成まで:つなぎ融資
  • 建物完成:住宅ローン

通常の住宅ローンに比べて、つなぎ融資の場合は金利が割高になったり、住宅ローン控除が適用されなかったりとするデメリットはあります。

ですが、工事費を前もって用意できない場合は必要な融資となるでしょう。

ハウスメーカー・工務店への支払い

契約を結んだからといって、全部の費用を最初に一括で払う事はありません。

一般的な方法としては、「建築請負契約時」「着工時」「上棟時」「引き渡し時」と4回のタイミングに分けて支払うケースがほとんどです。

1. 建築請負契約時

ハウスメーカーや工務店と仮契約を結ぶ際に、手付金・契約金として工事費の10%(数十万円~百万円)を支払う場合がほとんどです。

2. 着工時

いざ工事にとりかかる際に目安として全体の工事費の30%の金額を支払います。

3. 上棟式

棟上げとも言ったりしますが、屋根を作るタイミングの時をさします。

神主さんを呼んで棟上げ式・上棟式などをしたりする場合もあり、そのタイミングで30%の金額を支払います。

4. 引き渡し時

家が完成して、所有権が自分のものになった際に最後の支払いをします。

この際に登記費用、火災保険料などの別途費用の支払いも行います。

この支払いをつなぎ融資で行う場合、利息と手数料は差し引かれて振り込まれるので注意しましょう。

 

注文住宅が完成するまでの流れと期間

注文住宅が完成するまでの期間や流れは様々ですが、【土地あり】と【土地なし】の場合の流れと期間をまとめてみました。

  • 【土地あり】完成まで大よそ1年
  • 【土地なし】完成まで大よそ8ヶ月~1年

希望の土地探しがすぐに見つかればあまり大差はありません。

土地がなくても、ホームメーカーや工務店がフォローしてくれればスムーズに事が進むことも少なくはありません。

内装や設備の打ち合わせ

契約が済んであとは完成を待つばかりと思いきや、打ち合わせは建築中にも行われていきます。

内装に関しては建築が始まってから話し合いが始まる場合が多いです。

また家の印象を左右する部分なので特に関心が高くなる部分でしょう。

ショールーム等に足を運びキッチンやお風呂を決めたり、壁紙や照明等も考えなくてはいけません。

ハウスメーカーが指定しているキッチン&洗面台メーカー等がある場合はその中から選ぶことができます。

多くの場合はLIXIL、Panasonic、ToTo、タカラスタンダード、TOCLAS(ヤマハ)を標準装備としていますが、ハウスメーカー・工務店によって色々なメーカーを取り扱っている場合も多くあります。

壁紙や床材、タイルなどもショールームに足を運び実物をみて納得のいくものを選びます。

「洗面台は造作したい!キッチンは自分の身長に合わせて使いやすくオーダーメイドしたい!」

こういう場合は、ハウスメーカー経由で頼むか、自身で取り寄せて大工さんに設置してもらう必要があります。

また作り付けの家具を設置したい場合は規格品から選んだり、家具屋さんに制作してもらう事も必要です。

上棟式と引き渡し

注文住宅の建築が始まるとあとは完成を待つだけかと思われますが、建築中に行うことや確認するべきことがたくさんあります。

上棟式と引き渡しもそのうちの2つです。

上棟式

建物を建てる前に神主を呼んで地鎮祭をしたり、屋根が取り付けられる際に上棟式・棟上式をする方はその資金の準備も必要です。

無事に屋根がついたことを祝う儀式で、工事関係者に

「料理やご祝儀を振舞ったり、破魔矢を飾る」

ということがありますが、様式は地域によって差があります。

近年は上棟式をやらない場合も多々あるようです。

また建物がきちんと施工されているか現場に訪れてチェックする場合、

「差し入れをしたりして現場の大工さんとコミュニケーションを取ることも大事」

という口コミが多く寄せられています。

施工中は随時建物の検査を行っていますが、施主自身も検査内容を把握して建物のチェックを行います(施主検査)。

壁紙が剥がれていないか、隙間やくぼみがないかなど、引き渡される前に細かく確認をしましょう。

引き渡し

施主検査で問題がなければ、建物の引き渡しになります。

家の前でテープカットして写真を撮るなど喜びもひとしおですが、以下の点は必ず留意しておきましょう。

  • 定期点検の時期や費用
  • 緊急連絡先や保証内容

完成から1年、3年、5年などに定期点検を実施しているハウスメーカーや工務店がほとんどです。

ただ、10年目以降は有料となったりする場合もあるのできちんと確認しておくことが必要です。

また60年の長期保証住宅などの場合、有料でメンテナンスを受けている場合のみ対象になったりする場合もあります。

施工した会社にきちんと確認を取ることが、注文住宅を末永く維持できるコツです。

土地ありの場合と期間

マイホームを建設するにあたり、中には最初から土地を持って居るケースもあるでしょう。

結婚して夫の実家の土地がある、相続して自分の土地になったというケースも多くあります。

土地を最初から持って居る人は、土地購入にかかる費用が無くなるため新規に購入するより総額が安くなります。

土地代に充てる資金を建物に投資できたり、土地探しの時間が短縮できるのです。

よって、完成までの日程は短くなるでしょう。

もし現在建物が建っていて建て替えたりする場合は、解体工事が必要になってきます。

その場合、その分の工期は長くなります。

どの規模の家屋かによって変わりますが、解体・整地作業は大体10日~2週間くらいかかると言われています。

解体工事も請け負っているハウスメーカー・工務店もあります。

カタログなどでしっかりチェックすることも重要ですよ。

土地を持っていたとしても基本的な流れは変わりませんが、おおよそ以下の通りに建築されていきます。

STEP 1 計画段階 カタログ請求
施工会社選び
資金計画
STEP 2 検討 敷地調査
設計、予算計画
見積もり
STEP 3 契約・申請 建築請負契約・建築確認申請
ローンの手配
本契約
STEP 4 着工準備 解体工事(必要な場合)
基礎工事
STEP 5 着工・工事 施工、上棟、内装、外壁工事
中間検査
STEP 6 竣工検査 竣工・施主検査
STEP 7 引き渡し 家の引き渡し、保証確認

STEP1からSTEP7までの目安としては、1年程度かかると言われています。

もちろん、打ち合わせ頻度や工程によっても差が出てくるので、依頼してるハウスメーカー・工務店に確認をとっていきましょう。

土地なしの場合と期間

新たに土地を購入して注文住宅を建てる場合は、土地探しから始めなくてはいけません。

自分の住みたいエリアが決まっている場合は、エリアの中で販売されている土地を探す必要があります。

不動産を通さず、直接土地の持ち主から土地を購入する事もできます。

しかしその場合、申請書類や名義変更、分筆など全て自分で行わなくてはいけません。

STEP 1 計画段階 カタログ請求
施工会社・不動産会社選び
資金計画
STEP 2 土地購入 敷地調査
STEP 3 検討 設計、予算計画
見積もり
STEP 4 契約・申請 建築請負契約・建築確認申請
ローンの手配
本契約
STEP 5 着工準備 基礎工事
STEP 6 着工・工事 施工、上棟、内装、外壁工事
中間検査
STEP 7 竣工検査 竣工・施主検査
STEP 8 引き渡し 家の引き渡し、保証確認

新規に土地を購入して、無事に引き渡すまでの期間は約8カ月~1年くらいかかるといわれています。

ただ、希望にあった土地がすぐに見つからないこともあります。

すぐに見つからないときは、その分引き渡しまでの期間は延びることになります。

またどの程度の規模の家を建てるかによって期間も変わっていきます。

 

まとめ

以上が注文住宅を建てる場合のおおまかな流れとなります。

想像以上にやる事は沢山ありますね。

もし小さいお子さんがいたり、働いている場合は思うように時間を割けない事も多々あるでしょう。

土地を探したりハウスメーカー・工務店探しをする場合も、効率を意識する必要があります。

そうでないと、時間だけがドンドン過ぎてしまいます。

新規に土地を購入したい場合、ハウスメーカーや工務店に依頼すると公開されていない情報も教えてくれるので相談をしておくことをオススメします。

数社程、検討を付けておき資料を一括で請求すれば大幅な時間削減になります。

上手く時短をして効率よく注文住宅を建てていきましょう。

色々な会社に見積もりを取ったり、自分の予算や好みにあう注文住宅を建てられるように、便利な無料カタログを請求してみてくださいね。